コンクリート知識
セメントの種類にはどのようなものがありますか?
JISに規定されているポルトランドセメントの種類は、普通/早強/超早強/中庸熱/低熱/耐硫酸塩の6種類と、それぞれにアルカリ骨材反応防止を目的とした低アルカリ形の12種類です。
混和材料の混和材と混和剤はどう違うのですか?
“混和材”はその使用量が比較的多くて、それ自体の容積がコンクリートの配合計算に関係するもので、例としては、フライアッシュ、高炉スラグ微粉末などがあります。“混和剤”はその使用量が少なくて、それ自体の容積がコンクリートの配合計算において無視されるもので、例としては、AE剤、減水剤などがあります。
細骨材と粗骨材に区別されている骨材にはどのような種類があるのですか?
骨材とは、モルタルまたはコンクリートを作るために、セメント及び水と練り混ぜる砂、砂利、砕砂、砕石、高炉スラグ砕石その他これに類する材料を言い、粒径により細骨材と粗骨材に区別されています。
骨材の含む水分の状態に区分があるのですか?
絶対乾燥状態、空気中乾燥状態、表面乾燥飽水状態、湿潤状態の4つに区分されます。
コンクリートの練り混ぜ水はどのような水でもよいのですか?
コンクリートの品質に影響を及ぼす物質(油、酸、塩類など)の有害量を含んではならないため、一般的には、水道水やコンクリートミキサーなどの洗い排水から骨材を除いた水(回収水)の上澄水が用いられます。
コンクリート、モルタル、セメントペーストの違いを教えてください
コンクリートとは、セメント、水、細骨材、粗骨材、及び混和材料を構成材料とし、練り混ぜその他の方法によって一体化したものを言います。モルタルとは、コンクリートの構成材料のうち、粗骨材を使わないものを言います。セメントペーストとは、モルタルの構成材料のうち、細骨材を使わないものを言います。
コンクリートの養生は何で大切なのですか?
コンクリートの強度はコンクリート中のセメントと水の水和作用により、時間とともに硬化することによって発生します。この現象をコンクリートの強度発現といいます。強度発現を促進させるために十分な水分、適度な温度管理が必要となります。
コンクリート中の鉄筋はなぜ腐食するのですか?
強アルカリ性のコンクリート中の鉄筋は不働態被膜を形成し、防錆された状態にありますが、コンクリート中に塩素イオンや空気中の炭酸ガスや酸が浸透した場合、コンクリート中のアルカリ度が低下し、鉄筋が腐食しやすくなります
コンクリート中に混入している空気はどのような役目をするのですか?
AE剤やAE減水剤などにより、コンクリートに生じさせた微細な気泡(20~200μ㎜)は流動性や耐凍害性向上に効果があります
凍結融解作用はコンクリートを劣化させるそうですがどのような現象ですか?
凍結によって生じた微細ひび割れに融解した水分が浸透し、凍結と融解を繰り返すことで組織の劣化が進展します。冬季に日射によって氷が融解する場所の方が劣化が著しくなります
コンクリートの強さと弱さを調べるにはどうするのですか?
通常コンクリートの強度といえば「圧縮強度」を指します。コンクリートの強度は、鋼材などとは異なり、「圧縮強度」、「引張強度」、「曲げ強度」が異なった値を示します。「圧縮強度」を1とすると、「引張強度」はその約1/10~1/15、曲げ強度は約1/5~1/7の強度です
なぜ異形鉄筋が用いられるようになったのですか?
鉄筋コンクリートは鉄筋とコンクリートが一体となって外力に抵抗するように考えられた複合材の一種です。鉄筋とコンクリートの付着力が丸棒よりも大きい表面に突起をつけた異形鉄筋が多く用いられるようになりました
コンクリートを破壊しないで強度を推定することができますか?
反発度法、超音波伝播速度法、複合法、局部破壊法などがあります。測定が容易で強度推定が比較的正確な方法として、シュミットハンマー法があります